弊社のGoThere!ロボットがROS(Robot Operating System)の維持・管理を行っているOSRF(Open Source Robotics Foundation)の「ROS 8 Year Montage」(ROS誕生8周年記念ビデオ)で紹介されました。ショートバージョンでは1分36秒から、下記ロングバージョンでは5分ちょうどから、5秒間と短い時間ですが紹介されています。

ROSはロボット用のオープンソースミドルウェアです。世界中のロボット研究者が最も利用しているロボット開発用フレームワークとしてデファクトスタンダードとなっています。最近では、多くのロボット関連ベンチャー企業も積極的に利用しています。
ROSの8年間の軌跡についてはOSRFのブログをご参照下さい。

ビデオをご覧頂くと、非常に多くのアプリケーションにROSが利用されていることがご理解頂けると思います。これは、ROSを利用したロボット開発が非常に効率よく行われることの証です。
ROSを使ったロボット開発に乗り出したいとお考えで、国内で入手可能な研究開発用ロボットプラットフォームをお捜しのお客様は、是非、弊社までご相談下さい。

GoThere!ロボット

GoThere!ロボット

ROS(Robot Operating System)コンパチブルSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)ロボットです。プレスリリースは以下のページをご参照ください。
https://www.atpress.ne.jp/news/69707

2018年6月現在は上の写真のとおり、若干アップデートされています。
アップデートの結果、使用するOSとROSのバージョンは以下の通りに変更となっております。
OS:Ubuntu16.04
ROSのバージョン:Kinetic

ROSのNavigationパッケージによる自律移動が可能なSLAMロボット「GoThere!ロボット」

GoThere!ロボット

株式会社最先端研究開発支援センターはROS(Robot Operating System *1)コンパチブルSLAM(Simultaneous Localization and Mapping *2)ロボット「GoThere!ロボット」を2015年8月5日に販売開始します。初年度100台の販売を目指します。このロボットの発売により、日本における自律移動ロボット研究の裾野が広がることが期待されます。

ロボット開発に乗り出したいとフィージビリティ調査中で、開発効率を上げるためにROSを用いようと思っているものの、国内で入手可能な(フィージビリティ調査用として適切な)研究開発用ロボットプラットフォームがなかなか見つからず難儀している国内の研究開発機関をターゲットとしています。

▼実際にロボットが動作している様子

*1 ROS:
ロボット用のオープンソースミドルウェア。世界中のロボット研究者が最も利用しているロボット開発用フレームワークとしてデファクトスタンダードとなっている。ロボットアームのマニピュレーションや移動体ロボットの自律走行などにも広く利用されている。ロボットの開発者がゼロからロボットのソフトウェアを開発しなくてもROSの豊富なライブラリを使用することによって、開発の大幅な効率化が可能となる。

*2 SLAM:
自律移動ロボットに利用される技術の一つ。ロボットが存在する環境の地図とロボットの現在位置を同時に算出することにより未知のエリアでの自律移動が可能となる。GPS等のロボットの位置情報を取得する手段がないエリアにおいても周辺の障害物の形状から自己位置を推定するため、位置情報を得ることが可能となる。

【「GoThere!ロボット」について】
ハガキ大サイズで重量も1kg未満と非常に小型である上に最大速度もハードウェア上、時速1km未満に抑えられているため、人や物に危害を与える危険性を限りなく小さくして自律走行実験が可能です。価格も1台498,000円(税抜)と研究開発用プラットフォームとしては低く抑えられています。小さなボディながら、レーザーレンジファインダーを搭載しているため、環境地図を作成しながら自己位置推定が可能となっております。また、ROSのNavigationパッケージを使用することにより、ユーザの任意の場所にロボットを自律走行(障害物自動回避)で移動させることが可能です。

レーザーレンジファインダーの特性上、環境によってはSLAMの実現に適さない可能性もありますので、ユーザがロボットを使用する実環境でのデモを承ります。デモは無償(交通費別途請求)です。

当該ロボットはオープンソースソフトウェアでの動作が前提となっております。そのため、ソフトウェアはユーザがインターネットからダウンロードしてインストールする必要があります。本製品をROSで動かすために必要なPCの推奨スペックは以下の通りです。また、無線LAN経由でインターネットに接続できる環境も必要となります。

  • CPU        :Intel i7以上
  • メモリ      :8GB以上
  • OS        :Ubuntu14.04
  • ディスプレイ解像度:1600×900以上
  • 無線LAN      :IEEE802.11n以上
  • ROSのバージョン  :Indigo

ユーザから要望がある場合には、「GoThere!ロボット」でSLAMを実現するところまでのチュートリアルを無償(交通費別途請求)で実施させて頂きます。

当社は最先端の研究成果をその分野の専門家ではない方にも使える形で提供することを目指しております。これにより、様々な分野の方々が他分野の最先端の研究成果を容易に使えることが可能となり、ひいてはイノベーションを起こすきっかけになると信じています。今後も「最先端の研究成果を使える形で」をキーワードに事業展開をしていく所存ですので、どうぞよろしくお願い致します。

2015/9/24追記

GoThere!ロボット

GoThere!ロボット

お客様からのご要望にお応えして、GoThere!ロボットをマイナーバージョンアップ致しました。
具体的には、車輪とモータを変更することにより車輪のスリップを減少させるとともに、絶対値エンコーダにより回転角を正確に計測できるようになりました。
これにより、正確なオドメトリの実現が可能となりました。
また、Wi-Fiモジュールを省電力タイプに変更したことにより、稼働時間の延長が可能となりました。
今後とも、お客様からのご意見・ご要望をお待ちしております。

2015/10/18追記
多数のお問い合わせを頂き、誠にありがとうございます。
現在、当該製品は発注から納品まで1~2ヶ月ほどお待ち頂くことになります。
ご不便をおかけ致しますが、何卒ご理解のほどお願い申し上げます。

ピアノの鍵盤位置と力計測センサー

ピアノの鍵盤位置と力計測センサー

ピアノの鍵盤位置と打鍵力を同時に計測するセンサーです。
測定分解能はそれぞれ±0.1mmと±5gfとなります(サンプリングレート1kHz時)。
このセンサーにより、ピアノを弾いているときの鍵盤の押し下げ位置と鍵盤に加わっている力を精密に測定することが可能となりました。
局所性ジストニアの研究に使用されています。
尚、写真は位置計測8カ所、力計測5カ所のインストール例です。

簡易脳波計によるSSVEP検出

簡易脳波計によるSSVEP検出


市販の簡易脳波計(Emotiv社のEPOC)を使用してSSVEP(Steady State Visual evoked potentials)を検出する、Brain Computer Interface装置です。
これにより、一般家庭でも導入可能なコストでBCIを実現することが出来ました。
画面に表示された選択肢を見つめるだけでその選択肢が選ばれます。他の方法(運動想起検出やP300検出)に比べてトレーニングが不要なためユーザの負担が少ないという特徴があります。
通常のリフッシュレート60Hzのモニターを使用すると、実用レベルでは選択肢は3つぐらいまでが限界ですが、マトリクスLED等利用した外部の刺激装置を使うことにより選択肢を増やすことが可能です。

MRIコンパチブル2軸力センサ

MRIコンパチブル2軸力センサ

MRI装置は強磁場を発生するため通常の電気的な力センサが使用できません。
そこで、金属類を一切使用せず、光ファイバセンサを用いてプラスチックで構成された歪みゲージの歪みを計測するようにしました。
2方向の力(±2.0kgfまで)の計測が可能です。フルスケールに対して±3%の精度が実現できました。
計測結果はシリアル通信で出力(100Hz)されますので、MATLABやProcessing等のソフトウェアで簡易にデータ取得が可能です。
下の写真は実際に計測に用いられた時の様子です。
写真に写っているのはプロトタイプ(片手計測用)で幅は140mmありますが、この他に幅80mmの両手の同時計測が可能なタイプもあります。

MRI装置中での2軸力センサ使用例

実際の計測時の様子

歩行解析用iPhoneアプリ

カテゴリー: ガジェット事例

歩行解析用iPhoneアプリ

Gait Analysis

医師、理学療法士、フィジカルトレーナー、健康運動実践指導士などの運動指導を実践しているヘルスケアプロバイダー向けに開発された、歩行解析のためのアプリケーションです。iPhoneを腰(第三腰椎)に巻いて歩くだけで、ストップウオッチでは得られない多くのパラメータを算出できます。
歩行速度、歩幅などの一般的なパラメータに加えて、歩行変動性・左右対称性、歩行中の重心軌跡などを解析するiPhoneアプリです。
詳しい使用方法については、以下のWebサイトをご参照下さい。
https://sites.google.com/site/hokoukaiseki/home

マニピュランダム用の制御回路とソフトウェア

マニピュランダム

パラレルリンクおよびダイレクトドライブモータ2台から構成されたマニピュランダム用に制御回路とソフトウェアを作成しました。
ワークエリア内の任意の位置で任意の力を出せます。これにより、装置を把持している人の手に対して任意の弾性や粘性を与えることが出来ます。
制御回路は、高速処理が必要な部分にデコーダ専用のチップを採用することにより、それ以外の部分は汎用マイコンのみで構築することが出来ました。これにより、200Hzの制御を実現しながらコストを大幅に削減することができました。また、複数のマイコンが互いを監視することにより安全性を確保しています。
PC側のソフトウェアはMATLABを使用しているため、簡単に実験タスクを作成することができます。

脳活動を確認しながらTMSを行える装置

脳活動を確認しながらTMSを行える装置

TMSを実施する際に脳活動を確認しながら任意の位置へ磁気刺激が加えられる装置です。
写真の例では右手のボールを握ったときの脳活動画面を右下に拡大して表示しています。
位置計測にはNDI社のPolarisを使用しています。
また、脳活動の推定には株式会社国際電気通信基礎技術研究所(ATR)の開発したVBMEGを使用しています。
表示されている脳のモデルはMRI画像から抽出した本人の大脳皮質画像です。赤い部分は表面皮質から脳の中心方向、青い部分はその逆方向に電流が流れていることを示しています。緑の部分は脳活動が推定されなかったところです。ボールが握られるたびにボールを握った時点を0秒として-200ミリ秒から+100ミリ秒まで50ms毎の平均脳活動をムービーで表示します。ムービーを表示する際は、人の目で追えるように5分の1の速度で脳活動を表示するようにしています。
また、紫色の球体はTMSによる磁気刺激の加えられる場所を表し、赤い矢印がTMSにより大脳皮質上に流れる電流の方向を示しています。

fMRI計測データの解析

カテゴリー: ガジェット事例

wr_movement

上の図は、被験者がfMRI計測中に右手首の曲げ伸ばし運動を行った際の脳の活動を可視化したものです。MATLAB上でSPMを使用して作成しました。
活動が強くなると青→緑→赤と、色が変化するように表示しています。
左半球の第一次体性感覚野に強い活動が見られ、赤くなっている場所は右手首の部位と一致します。
また、同様に中心溝を挟んで、第一次運動野の右手首に該当する部分にも活動が見られます。
(参考:脳科学辞典

このような「答えが見えている」タスクを被験者に実施してもらうことにより、fMRIの計測系(データ分析環境も含む)が正しく維持されているかどうかを確認することが出来ます。
特に、新しい計測装置等をMRI室内に設置した場合は必須の作業となります。

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